「SNS」を端的に説明することを試みよう

パーソナリティを知っていて、パブリックを知らない世界

 

SNSはどんな世界かということを説明することを試みよう。

SNSでは人のパーソナリティを知ることができる。その人の個性や、いま何をしているのか、何が好きであるのか。写真、動画、文字によって私的でパーソナルな部分を垣間見ることができる。

SNSの世界でつながっているけれど、本名は知らない人や、電話番号を知らない人が増えた。LINE電話機能はある(友人付き合いでもほとんどこれを利用している)が、これも厳密にはSNSである。

 

ビジネス的な世界はきっとこれの反対で、その人が何が好きで、昨日どんなことを考えているか、といったパーソナルな部分を知る以前に、名刺交換によって住所や電話番号を知っていることがある。

SNSでは、お互いに会話し親密になっていても、職場や、住所、出身地といった、パブリックなその人の世界を知るまでに時間がかかるだろう。

 

個性から公を知るのがSNSだろう。

 

SNS本名も、住所も、電話番号も知らないけれど、その人が好きなものや、昨日どこで何をしていたかは知っているという、当たり前なことであるが、不思議な環境ではないだろうか。これは奇異的ということではなく、ユニークであるということだ。数十年前までは、ストーカーにしか成しえなかったことが誰にでもできる世界が急速に成長し、確かなものになった。